刑務所獄中記【人の不幸は甘い蜜】刑事施設拘束1530日

自分よりも不幸で不運な人がいることを知ることで、悩んでいる人や迷っている人に少しでも元気を与えることが出来れば良いなと思います

刑務官

親身になって接してくれる刑務官の存在は懲役にとって本当に有り難い㊻

調べがあった。担当は「お前のストーリーを 語ってみろ」と以前の調べの時に言った主任 だった。「あのサイコパス刑務官何なんです か、一方的に絡んできやがって、統括とか金 線の幹部が偉そうにするならまだ分かります けど、幹部でもないのに誰よりも偉そ…

増刑にならなければ満期出所でもいいやと思うようになった㊺

担当台からヒヒは電話をかけ始めた。電話が 終わりしばらくして連行担当が、「1名っ」 と言いながら工場へと入って来た。その連行 担当に対してヒヒが耳打ちをしている。それ から処遇調べ室へと連行された。あまりにも 理不尽なやり方に怒りが爆発しそうだ…

運良く職業訓練に行く事は出来たのだが、正担がマジで痛い奴だった㊹

G工場の正担が今回の職業訓練から変わり、 当刑務所でもTOPレベルの卑しく痛い奴だ った。仇名の由来は分からないが、懲役か らは"ヒヒ"と呼ばれていた。ヒヒというヤ バイ刑務官が存在しているのは何人かから 聞いていたので知っていた。G工場に配役 された…

拘置所での集団運動で、まさかの強盗殺人の無期との遭遇㉕

刑務官から「集団運動出たいか」と聞かれた ので「出たいです」と答えた。拘置所に入っ てから初めての集団運動で、同じ境遇の者達 と話しが出来ることに少し嬉しくなった。 俺も含めて3人で4畳程の運動場に入った。 2人とも年上で、1人は40代で小柄でやた …

自分で自分の命を絶つことが出来る程俺は強くなかった㉒

今日、人生を終えようと考えているのに、 普段通りに目が覚めて、普段通りに朝食を頂 いた。あと30分後くらいに運動が始まる。そこで俺は首を吊って死ぬんだ。目を閉じ、 怖くない、怖くない、苦しくない、苦しくな い、楽になれる、楽になれると何度も言い…

初公判、傍聴席は既に満席にも関わらず立ち見者が出る始末⑱

初公判前日のコンクリートジャングルでの 単独運動時に、4畳程の運動スペースをグル グルと歩き回りながら、被告人質問でN弁護 士から質問される返答を何度もシュミレーシ ョンしていた。N先生からは、丸々暗記する 必要はなく、自分の言葉で言いたいならそ…